こんにちは、ワブルトです。
今回ご紹介する本は黒沢咲さんの『渚のリーチ!』です。
皆さんは麻雀をした経験がありますか?
僕は学生時代に覚え、友達と一晩中麻雀で遊んでいました。
と言っても下手の横好きですが笑
もし麻雀が分からない方でも本書は充分に満足していただける一冊になっています。
こんな方におすすめ
- 麻雀に興味のある方
- 小説をあまり読み慣れていない方
- 青春物語が好きな方
本書は麻雀が題材になっている作品なので、麻雀が好きな人または興味がある人にはおすすめです。
また度々専門用語は出てきますが、図解で牌の説明を最初にしてれていたりそこまで難しいものではないので全く分からないという方でもそこまで苦はなく読めるのではないかと思います。
むしろ麻雀指南書ではないので知識を身につけたい、実力アップに繋げたいといった目的には会いません。
ページ数はあとがき合わせて204Pで、文字数もそこまで多くなくとても読みやすいです。
人によっては物足りないと感じるのかも知れませんが、読み応えは充分あります。
そして内容は青春小説になっているので青春物や成長譚などが好きな人に刺さる作品となっています。
それでは内容の紹介をしていきます。
作者:黒沢咲
初めに黒沢咲さんについてです。
黒沢さんは現役のプロ雀士としても活躍されています。
本書は登場人物等は名前が変えられていますが黒沢さん自身がモデルになった小説になっているので小説を読めば黒沢さんのことやMリーグ発足について知ることができます。
愛称の「強気のヴィーナス」「お嬢」「セレブ」は本編の中でも使われています。
仕事としては麻雀プロの他にも妹さんとオープンしたポーセラーツのサロンの講師もしているそうです。(ウィキペディア参照)
あらすじ
麻雀こそが、私の人生の師匠なんです。
ITコンサルタントの仕事をしながら、大好きな麻雀に日々打ち込む渚は、麻雀のプロテストを受ける決心をする。
会社員とプロを両立するハードさも、手痛い失敗や挫折も糧にして、一歩ずつ自分だけの雀風(じゃんぷう)を確立していく渚。
ある日彼女のもとに、大規模なナショナルリーグ設立の噂が舞い込みー。
引用:『渚のリーチ』帯概要より
本作の主人公の「岡崎渚(プロ名:大地渚)」は初めただの会社員をしていて麻雀は大学の頃に覚え毎日仕事終わりに雀荘に通うほどの大の麻雀好きでした。
性格は物おじしないではっきりと嫌なことは嫌と言える性格で、男友達に「麻雀しているときだけはやたらかっこいいから痺れる」と言われるほどです。
就職先の先輩の「松岡菜月」に喫茶店に連れて行ってもらいそこで菜月から渚の性格が22、23の女子がそこまで肝が据わっていて度胸があるのは何故か気になると言われ菜月を行きつけの雀荘「一ノ瀬倶楽部」に連れていきます。
その帰り道付き合わせたおわびに一杯奢りますと言って行った店で、イキイキと麻雀を打つ渚を見て決断力や反応の速さに感心した菜月から「プロにならないの?」と言われます。
でもこの時はまだ渚自身にはプロになるつもりはありませんでした。
社会人として仕事の業務や人間関係に悩みながらも成長している渚でしたが、ある日一ノ瀬倶楽部のオーナーの娘でプロ雀士である「一ノ瀬梨花」にもプロになればと言われ、失敗しても挑戦しないで後悔するのは嫌ということでプロテストを受けることを決意します。
桜庭プロが開催している大会にプロテストのルールを覚えるという理由で参加し、ルールを把握しつつその大会で優勝した渚。
そして迎えたプロテスト、実技試験、筆記試験、面談を無事に終え渚は晴れてプロ雀士の一員になります。
ここまでが第2章までの大まかな流れです。
第3章からはプロ雀士としての活躍やMリーグの発足がメインで描かれています。
あまりネタバレも良くないのでここから先はご自身で読んでみてください。
おわりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。
個人的には渚の麻雀の打ち方(雀風)の悩みは麻雀経験者なら誰しも経験があるんじゃないのかと思うので見どころの1つにはなっていると思います。
また登場人物にはそれぞれモデルになった人がいたり、本書で登場する対局は全て黒沢さんが実際に経験した対局が採用されているので自伝小説に近いかと思います。
そのおけげで感情移入しやすい現実味がある感じにつながっているかも知れません。
少し大袈裟に聞こえるかも知れませんが麻雀は人生に似ていると思います。
あの時こうしていれば、この時にこっちを選択しておけばといった後悔がどちらにもつきまといます。
絶対に後悔しない選択は基本的には難しいかと思います。
なので主人公の渚のようにやらない後悔より挑戦することを選んだ方が有意義な人生を送れると思います。
もし今何かに挑戦してみよう、始めてみようと思っている方は行動に移してみましょう。
そうすれば新しい発見が必ずあります。
それでは皆様に良い本との出会いがありますように。
コメント