こんにちは、ワブルトです。
今回ご紹介する本は西野精治さんの『スタンフォード式 最高の睡眠』です。
突然ですが、最近良く眠れていますか?
この記事をご覧の皆さんは睡眠について何らかの悩みを抱えている方が多いとのではないかと思います。
実は僕も昔から眠りが浅かったり、いくら寝ても体の疲れが取れなかったりと睡眠については悩まされてきました。
休日は昼まで寝て睡眠時間を増やせば解決すると間違った思い込みをしていました。
1日に人は約3分の1の時間寝ています。
なので必要以上の睡眠は人生の時間を無駄にしていることになります。
もちろん寝ることが趣味だという人を否定するつもりは毛頭ありませんが、僕と同じく質より量と間違った知識を持っている人は本書を読んで睡眠の知識を高めてみてはいかがでしょうか?
僕はこの本を読み本に書かれている内容を意識しながら実行することで、日中のパフォーマンスが向上し人生の質も上がりました。
少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、睡眠の質が上がると心身ともに健康になることは間違いないので睡眠について悩んでいる方もそうでない方も是非読むべき1冊です。
本書から学び共に睡眠、ひいては人生の改善に取り組んでいきましょう。
それでは内容の紹介をしていきます。
眠りにも借金がある
誰しも普段夜更かしした翌日に「今日は寝不足だ」「睡眠不足だ」などと言ったことがあると思います。
本書に登場する睡眠の研究者たちはそれを「睡眠負債」と表現するそうです。
つまり、「睡眠負債」とは、睡眠時間が足りないことによって、簡単には解決しない深刻なマイナス要因が積み重なっていくという意味を含んでいる。
いってみれば、気づかないうちにたまる眠りの借金、それが睡眠負債なのだ。
自覚しないままに脳と体にダメージを与える危険因子が蓄積されていく。とても恐ろしい状態だが、あまりに無頓着な人が多いのが現状だ。
引用元:『スタンフォード式 最高の睡眠』P27より
ここに書かれている通り睡眠負債には脳に悪いことばかりです。
寝不足の日は仕事や授業中に集中力を欠いたり運動しても本来の力を発揮できなかったり、ひどい場合は車などを運転している時に寝抜けに襲われると事故につながる可能性もあります。
日本は「睡眠負債」を抱える人が外国と比べて多いそうです。
平均睡眠時間も「日本6.5時間」「アメリカ7.5時間」「フランス8.7時間」と全然少ないことが分かります。
睡眠の時間がもたらす効果
日本人は平均睡眠時間が短いからたくさん寝れば良いということではないと本書は教えてくれています。
基本的にショートスリーパーの人は遺伝で決まっており多くの人が短時間睡眠では、生活に支障をきたすとされています。
サンディエゴ大学の「ダニエル・F・クリプケ」氏らが米国がん協会と調査を行ったところ睡眠時間が平均の7時間より短い人も長い人も、6年後の死亡率が1.3倍高いという結果が出たそうです。
短時間睡眠は体内のホルモンを崩し肥満、高血糖、高血圧、うつ病、不安障害、アルコールや薬物依存を招く確率が上がります。
長時間睡眠も別で実験されておりそれによると認知症や糖尿病のリスクを高めることが分かっています。
睡眠負債の返済
今までに短時間睡眠だった人で休日など時間が取れる時に10時間以上寝るなどの対応をしていた人がいたらあまり意味がないどころか上記に述べた通り体に悪影響を及ぼすのでやめましょう。
本書で書かれている実験に健康な人10人を14時間ベッドに入れる調査があり、3週間後に平均睡眠時間が回復したそうです。
毎日14時間布団に入るのは現実的でないし体にも毒な上、もし治せたとしても生活習慣が戻ればまた睡眠も短くなると思います。
なので、時間により睡眠負債を取り戻すのは難しいんです。
そこで本書のキモになるところの紹介です。
「黄金の90分」
先に結論を書くと黄金の90分とは、眠りについた最初の90分の睡眠の質を最大に高めることです。
ご存知の方も多いと思いますが、睡眠は「レム睡眠(脳は起きていて体が眠っている状態)」と「ノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)」を繰り返しています。
眠りについた初めは決まってノンレム睡眠から始まり、そのノンレム睡眠をいかに深くするかが大事ということです。
ちなみに最初の90分は「ゴールデンタイム」と言われており、グロースホルモン(成長ホルモン)が多く分泌されるそうです。
グロースホルモンには大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働きがあり、アンチエイジングに効果があると言われているそうです。
もし睡眠時間が短くなる場合もこの90分の質を高めることで睡眠自体の質が上がると筆者は述べられています。
黄金を手に入れるためのスイッチ2選
1つ目のスイッチは「体温」です。
入眠には体温を下げることが重要です。
とはいえただ体温を下げるのではなく皮膚体温を上げ深部体温の差を縮めるのです。
体温調整する方法を3つ紹介してくれています。
- 就寝90分前の「入浴」
- シャワーよりも効果的な「足湯」
- 体温効果を上げる「室内コンディショニング」
全てをこなす必要はありません。
3の室内のコンディションを整えて、時間があるときは1の入浴、あまり時間がない時は2の足湯を組み合わせると体温調整がうまくいきスムーズに入眠に導いてくれます。
2つ目のスイッチは「脳」です。
脳が働いている状態ではいくら寝ようと思っても中々寝付けないものです。
いつもと違う環境や就寝前の強い光は脳に刺激を与えることになります。
こちらも2つスイッチの入れ方を紹介してくれています。
- 「モノトナス」の法則
- 正しい羊の数え方
モノトナスとは単調な状態のことで普段退屈は嫌なものですが睡眠にとっては良き友です。
羊を数えるのも日本語でなく英語ですると発音がしやすくなり脳を使わなくてより眠りにつきやすくなります。
つまり脳を使わないことが良い睡眠の条件です。
覚醒時のスイッチ2選
睡眠を良くしようとすると覚醒時も関係してきます。
良い睡眠は良い覚醒を、良い覚醒は良い睡眠をにつながります。
そこで覚醒のスイッチを本書で2つ紹介してくれています。
1つは「光」です。
人間はサーカディアンリズムで動いています。
それは光と同調しているためです。
もし光がないと体調、自律神経、脳の働きなどが崩れます。
逆に言うと夜間の強い光は脳を刺激するので良くありません。
2つ目は「体温」です。
先ほど述べた入眠時は体温が下がるのに対して覚醒時は体温を上げることでしっかりと覚醒することができます。
おわりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。
すごくざっくりとした紹介なので伝わるか不安ですが本書には最高の睡眠につながるための方法が多数書かれています。
まだまだ僕が触れていない、覚醒時の過ごし方や日中睡魔がきた時の対処法など多くのテクニックが事細かに実験などのエビデンスと共に盛り込まれています。
是非1度ご自身の目で読んでください。
睡眠は誰しも避けて通れない事なので将来悩んだ時には本書を読み返し最高の睡眠を取り戻しましょう。
それでは皆様に良い本との出会いがありますように。
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